Webサイトの画像を最適化してページの表示速度を改善

ウェブサイトの表示速度はユーザー体験に大きな影響を与えます。特に画像はサイズが大きく、読み込みに時間がかかるため、表示速度における大きな原因になることがあります。この記事では、画像を最適化することでページ表示速度を改善する方法を説明します。
解像度の見直し
ウェブページの読み込み速度を改善するためには、画像のサイズが重要な要素となります。過剰に大きな画像は、読み込み時間を長くし、結果的にページ全体の表示速度を低下させる原因になります。これを防ぐためには、画像の解像度を適切に調整することが不可欠です。以下の基準を参考に、画像サイズを最適化してみましょう。
- フルスクリーンの背景画像 ・ファーストビュー画像: 1920px × 1080px(フルHD)
- コンテンツ内の画像:
- モバイル端末: 800px ~ 1200px
- デスクトップ端末: 1200px ~ 1600px
- アイコンや小さな画像: 72px × 72px(ウェブ用の低解像度)
画像規格を見直す
現在、Webで使用されている画像規格には、JPEG、PNG、GIF、WebP、AVIFなどがあります。これらの規格はそれぞれ特性が異なるため、最適な規格を選択することで、サイトの表示速度を大幅に向上させることができます。
- JPEG: 高い圧縮率を誇る一般的な画像形式で、写真などの詳細な画像に適していますが、圧縮すると画質が劣化することがあります。
- PNG: 透明背景をサポートする画像形式で、アイコンやロゴなどのグラフィックに向いていますが、ファイルサイズが大きくなりやすいという欠点があります。
- GIF: アニメーション画像をサポートする形式ですが、色数が限られているため、複雑な画像には不向きです。
- WebP: 高画質を保ちながら、JPEGやPNGよりもさらにファイルサイズを小さくできるため、Webサイトのパフォーマンス向上に非常に有効です。特に画像の質を落とさずに高速表示を実現したい場合におすすめです。
- AVIF: WebPよりもさらに高い圧縮率と画質を提供する新しい形式で、WebPに比べてさらにファイルサイズを小さくできますが、現在のところサポートしているブラウザが限られています。
どの規格を選ぶべきか?
- 写真や詳細な画像: JPEGやWebPが最適です。WebPはJPEGよりも圧縮効率が良いため、特に表示速度の向上が期待できます。
- アイコンやロゴ、グラフィック: PNGやWebPが適しています。透明度を活かす必要があればPNGを、ファイルサイズを小さくしたい場合はWebPを選ぶと良いでしょう。
- アニメーション画像: GIFの代わりにWebPやAVIFを選ぶことで、より高効率な圧縮が可能になります。
表示速度を重視するなら、WebPまたはAVIFが推奨されますが、対応していないブラウザや画像編集ソフトの制限があるため慎重に選びましょう
遅延読み込み(Lazy Loading)
遅延読み込み(Lazy Loading)は、ウェブページが読み込まれる際にすべての画像を一度に読み込むのではなく、ユーザーが画像を実際に閲覧するタイミングで初めて画像を読み込む技術です。この手法により、初期表示の速度が向上し、ページの読み込み時間が短縮されるため、ユーザー体験が大きく改善されます。また、無駄なデータの読み込みを防ぎ、ページパフォーマンスを最適化するため、特にモバイル環境での効果が顕著です。
画像の圧縮
画像圧縮は、ウェブサイトのパフォーマンスを向上させ、読み込み速度を速くするために非常に重要です。画像のファイルサイズが大きいと、ページの表示速度が遅くなり、ユーザー体験に悪影響を与えることがあります。圧縮を行うことで、画質をなるべく保ちながら、ファイルサイズを小さくすることができます。
圧縮ツールの選び方
画像圧縮にはさまざまなツールがありますが、人気のあるものをいくつか紹介します:
- TinyPNG:簡単な操作で、PNGやJPEG画像を圧縮できます。特にウェブ用に最適化された圧縮が得意で、画質を保ちながらファイルサイズを削減します。
- ImageOptim:Macユーザー向けの無料ツールで、JPEG、PNG、GIF形式に対応しています。複数の圧縮アルゴリズムを使って、より効率的に圧縮できます。
- Compressor.io:ウェブベースで利用でき、JPEG、PNG、GIF、SVGを圧縮できます。使いやすく、画質とファイルサイズのバランスが良いです。
圧縮時の注意点
- 画質のバランス:圧縮を行う際は、画質とファイルサイズのバランスに注意が必要です。圧縮率が高すぎると、画質が著しく低下し、視覚的な印象が損なわれる可能性があります。
- オリジナルのバックアップ:圧縮後に画像を元に戻すことはできないため、元の高解像度の画像をバックアップとして保管しておくことをおすすめします。
ブラウザキャッシュの活用
ブラウザキャッシュは、ユーザーのブラウザにウェブサイトのデータを一時的に保存する仕組みです。これにより、ユーザーが再度サイトを訪れた際、必要なリソースを再度ダウンロードする必要がなくなり、読み込み速度が大幅に改善されます。このプロセスは、サイトのパフォーマンスを向上させるだけでなく、ユーザー体験の向上にも寄与します。特に、ページの表示速度が速くなることで、離脱率を減少させ、SEOにも好影響を与えることが期待できます。
注意点
ブラウザキャッシュを活用する際には、いくつかの点に注意する必要があります。まず、キャッシュが正しく更新されない場合、ユーザーに古いコンテンツが表示される可能性があります。これを避けるためには、適切なキャッシュの期限を設定し、コンテンツが変更された際に新しいバージョンをキャッシュに反映させることが重要です。
CDN(コンテンツ配信ネットワーク)の活用
CDN(Content Delivery Network)は、世界中に分散されたサーバーネットワークを活用し、コンテンツを効率的に配信する技術です。CDNを導入することで、ユーザーの地理的な位置に最も近いサーバーからコンテンツが提供されるため、ページの読み込み時間が短縮され、サイトの表示速度が劇的に向上します。特に、画像や動画などのメディアファイルが多いサイトにおいては、CDNの利用が効果的です。
注意点
- キャッシュの設定: CDNを活用する際には、キャッシュの設定が重要です。適切にキャッシュを管理しないと、古いコンテンツが表示される場合があります。
- コンテンツの圧縮: 大きなファイルをそのまま配信すると、CDNの効果が薄れる可能性があります。画像や動画の圧縮を行い、軽量化したコンテンツを配信することが推奨されます。
- CDNの選定: 使用するCDNのサービス選びも重要です。自サイトのユーザー層に最適なサーバーロケーションや速度を提供しているサービスを選びましょう。
- SSL証明書の適用: セキュリティ強化のため、CDNを導入する際には、SSL証明書の設定が必要です。これにより、データ転送が暗号化され、安全性が高まります。
Jamstackと組み合わせて表示速度を改善
私のJamstackサイト制作サービスでは、画像の最適化はもちろん、CDNやLazy Loadingの導入、さらにはSSG技術を駆使して、サイトの表示速度を大幅に向上させることが可能です。これにより、ユーザー体験が向上し、検索エンジンでの評価も期待できます。現在のWebサイトのパフォーマンスに満足していない方は、ぜひ一度ご相談ください。